Aliaga Mirguseinov氏は幼少のころからアニメや児童書が大好きで、大人になってからもそれが作品を形作っています。「とても前向きで、子どものころに戻ることができる空想の世界への入口のようなものです」と同氏は言います。
デジタルイラストやアニメーションの分野で活動しているリトアニアのアーティストとして、幼児や十代の若者を対象とした美術の授業も受け持っている同氏は、今年のAdobe Character Animatorのスプラッシュページに採用されたカラフルな画像の制作者です。このプロジェクトは同氏の技術に合っているだけでなく、生涯をかけて情熱を注いできたことを証明する場所にもなっています。
大学生のころのMirguseinov氏は、家族の要望もあり、当初は法律家を目指していました。「先生や友人も含めた周囲のほぼ全員が、私がイラストレーターを目指すことに反対していました。一時期は私自身もあきらめていたくらいです」と同氏は言います。
しかし、大学とロースクールを卒業するころには、夢を実現するために全力を尽くす必要があるという思いがさらに強くなっていました。Mirguseinov氏は、地元のテクノロジースクールで開かれていた、インテリアデザインとグラフィックデザインの2つのデザインプログラムに目を付けます。それから「自分がやりたいことに最も近かった」という後者を選び、グラフィックデザインの分野で3つ目の学位を取得しました。「私の人生の中で最も早く過ぎ去り、幸せな4年間でした」
アートスクールで学んでいるときに、Mirguseinov氏が最初に就いたグラフィックデザインの仕事は、やりがいを感じられるものではありませんでした。絵とは違い、タイポグラフィやレイアウトにはあまり興味を持てないことに気付いたので、3年前にフリーランスのデジタルイラストレーターに転身しました。
Mirguseinov氏が描くキャラクターには、抽象的なオブジェクトがよく使われています。
アドビ製品のスプラッシュページに採用されたことで、Mirguseinov氏は自分が正しい道を進んでいると確信したと語ります。「見込みのなさそうな方に進んで、うまくいくわけがないと言われるのが好きなだけです。そうすると、見返してやりたくなるんです」
驚いたことに、Characetr Animatorのアートワークのアイデアは、モデルを使った人物デッサンのクラスを受けているときに浮かびました。「実際の人物をデッサンするのではなく、人物を抽象的な方法で想像していました」と言います。「周りの全員が紙にデッサンしているときに、私はiPadでスケッチをしていました」
「良いキャラクターには感情があり、それが表情以外にも現れます」
Mirguseinov氏は、感情豊かで生き生きとしたひらめきに満ちた世界を作り出します。その世界では、キャラクターそのものと同じくらい風景も重要です。
完成したスプラッシュページには、紫色の風景の中を親しみやすいキャラクターがのんびり歩いている様子が描かれています。柔らかみがあり、アニメのような容貌で目もありませんが、個性が滲み出ています。「良いキャラクターには感情があり、それが表情以外にも現れます」とMirguseinov氏は言います。「ボディランゲージや背景、色、雰囲気すべてが合わさって、そのキャラクターの感情を紡ぎ出します」
Mirguseinov氏は、「色によってイラスト全体のムードや雰囲気が決まります」とも話しており、新しいスタイルやキャラクターの作成方法を常に模索しています。そして最終的には、「仕事では直感を大事にしています」と言っています。
イラストレーターとして、Mirguseinov氏は常に新しいスタイルを模索している
Aliaga Mirguseinov氏の詳細はこちら
作品が今年のCreative Cloudのスプラッシュページのアイデンティティに採用された他のアーティストの紹介はこちら
来年度の作品募集への参加をご希望の方は、ご自身のポートフォリオを提出してください。他薦も受け付けます。