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アートワーク作成者:Andrew Harner

スモールビジネスを立ち上げる際、広告に予算を割く余裕はなかなかありません。今回は、そんな方のためにInstagramとPinterestのテンプレートを用意しました。

アートディレクターのAndrew Harner氏は、10種類のテンプレートを1つのPhotoshopファイルのレイヤーグループに整理しました。それぞれのテンプレートのカラーや写真を簡単にカスタマイズして、自分のブランド名やロゴに置き換えることができます。

対象プラットフォームと用途は、各レイヤーのグループ名で確認できます。例えば、Instagramストーリー向けに縦型の広告を作成する場合は、「Insta Story 1080x1920」というレイヤーをクリックします。テンプレートにはデザインガイドが内蔵されており、プラットフォームのインターフェイス要素がどこに表示されるかを確認できます。これにより、重要な要素を誤ってインターフェイスの下に配置してしまう心配もありません。

Harner氏はテンプレートに架空の会社「botanical elixir」を組み込んでいます。柔軟性をもたせたデザインにより、他のショップ名や商品名にも問題なく置き換えられます。好きなテキストと画像を追加して、自分の言葉を世界に発信していきましょう。

テンプレートのカスタマイズ方法
今回のテンプレートでは、ロゴや写真は
スマートオブジェクトという特殊なファイル内にあります。そのため、ロゴや写真を置き換えるには、レイヤーパネルを開き、テンプレート名の左にある矢印から、Insta Story 1080x1920などのテンプレートを展開します。そして、以下の手順を行います。

手順1/4

ロゴと写真の置き換え

「Replace with your logo」レイヤーを見つけ、レイヤー名の左側のサムネールをダブルクリックし、スマートオブジェクトを開きます。新しく開いたファイルで、プレースホルダー画像の左側にある目のアイコンをクリックし、非表示にします。新しいロゴを貼り付けるか配置し、スマートオブジェクトファイルを保存して閉じます。これで、サイズと配置が完璧に変更された自分のロゴが、ソーシャルアセットに表示されるようになります。写真のレイヤーでもこの手順を繰り返します。

手順2/4

カラーの変更

レイヤーパネルで「Background」という名前のレイヤーを探し、サムネールをダブルクリックします。表示されたダイアログで、新しい色相を選択して「OK」をクリックし、変更を反映します。

手順3/4

テキストの編集

レイヤーパネルで、サムネールが大文字「T」のレイヤーを選択し、サムネールをダブルクリックしてテキストをハイライト表示します。プレースホルダーテキストを自分の文章に置き換えます。

手順4/4

カスタマイズした広告の書き出し

名前に「interface」が含まれているレイヤーは、参照用としてのみ使われます。完成した広告からこれらのレイヤーを削除するには、レイヤーの左側にある目のアイコンをクリックします。その後、ファイル/書き出し/書き出し形式を選択します。デフォルト設定では、すべての広告がまとめて書き出されます。左側のボックスのチェックを外すことで、特定のデザインを除外することも可能です。

マーケティングのヒントが盛り込まれたテンプレート

Harner氏は「商品を売る」、「ブランド認知度を高める」、「イベントを宣伝する」という3つの主要なマーケティングニーズを念頭に置き、このInstagramとPinterestのテンプレートをデザインしています。

 

例えば「Pinterest Static Ad 1000x1500」は、最も重要な情報を伝えつつ、一瞬で注目を集めるようなデザインとなっています。この目的のため、使う色は限定され、メッセージは短く、商品写真は大きく配置されています。そのようにデザインすることで、見た人ががクリックできる広告ボタンも配置しやすくなっています。

一方、3つある「Insta Carousel Ad 1080x1080」テンプレートは、既に製品に興味を持っている人をターゲットにしています。このターゲットの場合、3つのカルーセルスライダーをクリックし、イベント詳細などの長いテキストを読もうとすると考えられます。

また、いくつかのテンプレートで缶の写真が浮かび上がっているように見えることにお気付きでしょうか。画像の数を絞り込んでクリエイティブに使い回すことで、費用を削減できるだけでなく、ブランド認知度を効果的に高めることができます。

 

このテンプレートには、他にも様々なデザインのベストプラクティスが詰め込まれています。例えば、フォントやカラーを限定して繰り返し使うことで、ソーシャルプラットフォームやマーケティング上のニーズが変化しても、統一された印象を与えられます。最も重要なメッセージのインパクトを最大限に高められるよう、些細な要素は容赦なく削除してスペースを確保することが大切です。

アーティストについて

Andrew Harner氏は、アーティスト兼デザイナー、ミュージシャン、アウトドアの愛好家です。南カリフォルニア出身で、キャリアの初期にはアクションスポーツ業界の企業でデザインに従事し、Patagoniaのアートディレクターとして長きにわたり活躍してきました。現在はAquent x Art Studioのアートディレクターを務めています。詳細はAndrew氏のウェブサイトをご覧いただくか、Instagramの@andrewharnerをフォローしてご確認ください。